中学生時代に「貧富の差」を思い知ったよ!という話
中学生時代も貧乏なみじめクソ生活
私は貧乏だった。
家にお金がなかった。
ボロボロなのに月50,000円もする平屋に住んでいた。
隔てるものはふすま1枚。
音はうるさいただ漏れ。
兄が流すCDはうるさくてたまらなかった。
そしていつも彼女もしくはよくわからねえ女男連れ込みいつもハッスルハッスルしていたうるさくてたまらない。
夜中も来ていた。
いつもお構いなしにハッスルハッスル。
お腹いっぱいの時にご飯食べたくならないように、集中したいとこに喘ぎ声が聞こえてきてもムカツクだけだ。
テスト勉強しようにもあんなのうるさいったらありゃしない。
自分の声のボリュームと言うものを知らないのだろうかと思う程。
そして兄にはよくお金を貸してくれと言われた。
力で勝つことができず逆らうことができないのでいつも貸していた。
どうせ返ってこないのにあらがうことができない。
とても悔しいので一大決心をして返してくれと言うと、逆ギレ。ボコボコにされるのがオチ。
どんだけクソなんだ。
なんてこんな人生なんだ。
本当にこの世からいなくなってくれればいいのに心から思っていた。
憎いランキング1位が兄だった。
ほんとうに「くたばってくれ」と思っていた。
ある日プレステを持って帰ってきた。
友達から安く買ったそうだ。
少し半分援助してくれと言われた。
そう、その時期は「地域振興券」と言うなんとも素晴らしいものが配布されていた。
頼まれた私は「プレイステーションは我が家のものになるんだったら!」と喜んで援助した。
ウチにはスーパーファミコンまたはプレイステーションと言うメジャーなゲーム機はなかった。
セガサターンというマイナーなゲーム機しかなかった。
もちろん一つなのでいつも兄に支配される。
ゲームソフトもお年玉で何とか一個買える位のモノしかなかった。
プレイステーションがウチに来る!
それだけで震え上がった。
その頃ファイナルファンタジー7が全盛期だった。
プレステとFF7が一緒で1万円と言う内容だった喜んで半額を差し出した。
そうしてウチやってきたプレステ。
しかし、3カ月ほどするとプレステを見かけなくなった。
どうしてプレステがなくなってしまったのか?と聞くと「貸している」と答える兄。
そうなんだーなんでウチのプレステを勝手に貸すんだろう?と思った。
俺もお金払ったプレイステーション。
しばらくすると衝撃の事実が発覚した。
結局、そのプレイステーションはただ借りていただけで、結局借りていたものを返しただけ。
俺はただ5千円を兄に払っただけだった。
本当にクソだ。
クソ中のクソだ。
キングオブクズだ。
ほんとに死んでしまえばいい。
俺はマンマと金をだまし取られた。
お小遣いが三千あるかないか、いやもらえない月のほうが多い、中学生がウソで大金を奪われた。
なんでこんなに金で苦しまなくてはいけないのだろう。
お金さえあれば。
こんなに苦しんでいなかっただろう。
友達と遊びに行くとゲームセンターに行くことが多かった。
その頃は「ビートマニア」という音ゲーが全盛期。
まさに大流行、大爆発していた。
しかし私はそんなものにお金を払えなかった。
一回100円という大金をあんな数分のために払うことはできなかった。
友達はそれをいつまでもやっていた。
一体いくら持っていると言うのだろう。
親に遊びに行ってくるからお金をくれと言うともらえるらしい。
なんでこんなに差がある?と思っていた。
その後、さらに「ダンスマニア」「ギターフリークス」「ドラムマニア」ができた。
もちろん続々とやる友達。
私はいつも必ず「指をくわえて眺めているだけ」だった。
特に「ギターフリークス」や「ドラママニア」には知ってる曲などが入っていたため「やってみたい!」と思った。
しかしそんなお金はなかった。
お腹が空いても我慢するしかなかった。
コンビニに入りおにぎりを買う友達。
そんな高い買い物はできない私。
コンビニのおにぎりを買えるとかどんだけ金持ちなんよと思っていた。
ゲームセンターの地下にラーメン屋があり、ゲーセンで遊び終わったあとおにそこでラーメンを食べる友達。
もちろん俺は見てるだけ。
金がないから。
学校の土曜日お弁当の持ち寄りだった。
作ってくれてれば良かったのだが、共働きだったため「500円」をお昼代として渡されていた。
500円だ。
食べ盛りの中学生男子の昼ご飯代が500円。はっきりいって足りなかった。
100円のパックのジュース。
あと400円しかご飯類に使うことができない。
しかも午後は部活があるのに。
なので私はいろんなクラスに渡り歩き弁当を残しそうな人に弁当をおすそ分けしてもらう活動していた。
みっともねぇ…。
みっともないがこうするしかなかった。
みんな残す持ってくんじゃねーと思っていた。
わけがわからない。
なんで俺はこんな思いをしているのに、自分はなにもしていないお金持ちの家庭は苦労もしらずにクソッタレと思っていた。
金持ち全員が俺にほんの少し、1割、 0.1%でもいいから渡してくればいいじゃないか。
なんでくれないんだ。不公平だろう。思っていた。
俺はテープのウォークマンを持っていた。
小学生の時にお年玉をはたいて買ったモノをいまだに使っていた。確か9千円位だった。
同じ音楽をずっと聞いていた。
その頃は、ちょうど「テープ」から「CD」へ、そして「MD」に移行している最中だった。
家電量販店を歩いていると、なんとMDでもない最新式の音楽を聞けるプレーヤーが三千円で売っていた。
俺は興奮し、勢いよくその商品を手に取り購入した。
「これでたくさんの音楽を聴ける!」
思った。
夜も遅くなったので敷布団の下に置いて寝た。
朝起きると、その最新式のプレーヤーはどこにも見当たらなった。
布団を全てひっくり返したところで気付いた。
「あれは夢だったんだ」
めちゃくちゃ悲しかった。
なかなか手に入れるということができない俺にとって、必死で興奮しながら手に入れたモノ。
それが夢の中の出来事だと思えなかった。
あんな素晴らしいものをすごい安い値段で買えた喜び。
すべて飛んで行った。
これもお金があれば感じなくてよかったはずなのに。
友達と遊びに行った時にコインゲームをやっている友達がいた。
パチンコ、スロットをずっとやり続ける。
パチンコ、スロットに興味は無いが、他のゲームをやる金もない。
暇さえあればゲームセンターに行き、お金をコインに換えずっとパチンコ、スロットを続けられる資金力が意味わからなかった。
落ちてるコインで探しブラックジャックなどでたなんとか増やそうする。
もちろん元手がクソだから増えない。
頭が悪いなりに「お金がないとお金が増やせない」と思った。
ゲームセンターはお金がないとクソつまらない場所だ。
UFOキャッチャーは一番意味わからない。
やる奴の気が知れない。
けど楽しそうにやっていた。
そんな金がどこにあるのかさっぱり意味がわからない。
うらやましい。
イヤ、うらやましいと言う気持ちはとっくに飛び越えて「憎い」とすら思っていただろう。
なんでこんなに貧富の差がある!?
そればかり考えていた。
ひねくれまくった。