【歴史】「マジ…?」そもそも『ストレス』ってなんぞや?と歴史を超簡単に説明するね
ストレスとは?学校じゃ教えてくれない!ハンス・セリエさん登場
ストレス…
散々お前には。
イヤな思いさせられてるぜ?
と言われ続ける
かわいそうな「ストレス」さん。
「ストレス」
なんて単語
いまや当たり前につかっていますが。
ちょっと悪く思われ過ぎな
ところも否めません。
そもそも。
ストレスってなんぞや?
さらに。
「ストレス」
という単語が「悪者」になっている理由。
その歴史を振り返ると。
さらにストレスに対する
理解が深まり。
「はひぃストレスはヤバイ!」
「ぽくちんストレスで死ぬ!」
なんて言葉、
つまんねぇニュースにいちいち敏感に
反応しなくてよくなります!
本来「ストレス」
は生きるのに必要なモノだからな!
ストレスの歴史の旅へ!
さぁ行くぞ!
1.ハンス・セリエ博士のひらめき
1936年。
ハンガリーの内分泌学者の
ハンス・セリエ博士。
この方が
ラットを使った実験をしていました。
メス牛から卵巣から抽出したホルモンを
実験用ラットへ注射するというもの。
そうすると。
実験用ラットは出血性潰瘍(かいよう)
ができてしまいました。
簡単に言うと身体的に炎症を起こしてしまった
ということです。
そこで、
セリエ博士は考えました。
「これはホルモンの注射が原因か?」
セリエ博士は対照実験として
別のラットに「食塩水」を注射しました。
それでもラットは
同じく炎症が発生したのです。
そして
セリエ博士はひらめきました。
炎症の理由は「注射」の中身ではなく、
「注射」そのものが原因では?
そこでラットに様々な苦痛を与えました。
極度に暑くしたり、寒くしたり。
絶え間なく運動させたり。
騒音で脅かせたり。
毒を与えたり。
脊髄を損傷させたり。
やはり同じ症状が現れました。
やがて免疫不全となり死んでしまったのです。
こうして、
セリエ博士は
- ラットに与えた苦痛
- ラットの体にあらわれた反応
これらに
「ストレス」
という用語で呼ぶことにしたのです。
もともと
「ストレス」
という単語は物理学で使われていて、
「外からかかる力による物質の歪(ひず)み」
のことを意味していました。
※諸説あります。
英語のstressは、中世の言葉である、
苦痛や苦悩を意味するdistressが短くなった言葉とも。
セリエ博士は
元々医者でした。
たくさんの患者を見ましたが、
診断した病気とは違う症状を多く確認しました。
食欲がない、熱がある、だるい、など。
ここでラットの実験と結びつきました。
人間も、ラット同様
さまざまな苦労を味わったせいで
疲労がたまり弱ったに違いない!
これで
「ラットの実験」から
「人間のストレス」へ
一気にワープをしてしまいます。
そしてセリエ博士はストレスを
こう定義しました。
ストレスとは外部からの刺激に対する
体の反応である。
この広い定義
のせいで悪者となってしまうのです。
2.タバコ業界の横やり
その後
セリエ博士は
「ストレス」の普及活動を行います。
世界中を訪れ、
ストレスの講義を行ったのです。
そこへ、
セリエ博士にスポンサーがあらわれました。
タバコ業界です。
資金提供を行う代わり、
ストレスが人間に及ぼす影響の関する論文を
書かせました。
さらに、
アメリカ連邦議会で
「喫煙はストレスによる
害の予防に役立つ」
という証言までさせられたのです。
こうして、
世界中の人が
「ストレス」は有害だ!
と思ってしまうことになったのです。
たしかに、
ストレスが健康に害を与えることは
間違ってはいません。
セリエ博士が間違っているのではありません。
しかァし!
あまりに
ストレスの定義の範囲が広すぎたのです!
これでは、
身の回りに起こることのほとんどが
「ストレス」
になってしまうのです。
そりゃラットと同じ運命はたどりたくないので、
恐怖も感じますわな!
3.ストレスの定義とは?
そんな
セリエ博士ですが。
ついにすべてのストレスが体の異常を
もたらすワケではないと気付きました。
- 良いストレス
- 悪いストレス
がある!と気付いたのです。
さらに、
セリエ博士はこんなこと発言をしています。
「ストレスは常に存在します。
ですから
ストレスが自分の役に立つように、
そして周りの役に立つように、
うまく利用することが大事です。」
出典:ケリー・マクゴニガル(Kelly McGonigal)(2015) スタンフォードのストレスを力に変える教科書 大和書房
だが…
時すでに遅し。
ストレスへの恐怖は
一般の人々にまで伝わっていたのでした。
チャンチャン。
ちなみに。
今まで
私たちが見聞きしてきた
ストレスが健康におよぼす害は
ラットを用いた研究事例がほとんど。
しかし!
もしそのラットたちと同じ日を
送るとしたら…
- 突然電気ショック
- 溺死寸前まで閉じ込められる
- 満員電車みたいな部屋に押し込められてご飯の奪い合い
だそうです(笑)
まず起きませんよね(笑)
私たちは不要に
「ストレス激キョワイよぉぉ!」
をしていたのです。
最後に!
ストレスの定義を再確認!
ストレスとは、
自分の大切なものが脅(おびや)かされた
ときに生じるものである。
出典:ケリー・マクゴニガル(Kelly McGonigal)(2015) スタンフォードのストレスを力に変える教科書 大和書房
ストレスにビビることなく
ステキな人生を送りましょうぜ!
まとめ
「ストレス」
という単語は悪者になったのは
タバコ業界のせいでした!
※ハンス・セリエ博士の考えワープもですが。
これであなたも
ストレスという単語に
踊らさせることがなくなります!
良いストレスは有効活用!
悪いストレスはうまく除去して
行きましょう!
では!
参考文献
(※1)
ケリー・マクゴニガル(Kelly McGonigal)(2015)
スタンフォードのストレスを力に変える教科書
大和書房
スタンフォードのストレスを力に変える教科書 (だいわ文庫)
(※2)
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(※3)
Weblio辞書
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